中島らも「ガラダの豚」についての感想

綿密に練られたストーリー設定と、終盤で回収される伏線の数々が読んでいて気持ちいいです。

作者の中島らもさんは自身の著書の中で小説を書くときには、まずストーリーや登場人物を大きな設計図にまとめるそうで、一人ひとりのキャラクターの特徴や性格などが細かく記されており、物語の細かい一つ一つが綿密につながるように設計図を作成したのち、それを文章化していくので、読んだときにストーリーの綿密や、気持ちの良いどんでん返しを堪能することができるのだと思います。

ただ綿密に練られたきれいな小説というわけでもなく、割となんでもありなのがこの小説の魅力でもあります。
登場人物には文化人類学者や超能力者、カルト宗教の教祖など聞くだけで濃いとわかるようなキャラばかりです。
そんなキャラが綿密な設計図の中で作者に巧みに操られているさまを読者は感じることができるでしょう。
中島らもの繊細な部分と、ハチャメチャな部分が同時に感じることができる作品だと思います。